仏教とは

インドで生まれた仏教

仏教の「仏」は、約2600年前にインドで活躍されたお釈迦様のことであり、仏教と「仏の教え」「仏の説かれた教え」ことであります。
また仏教は世界の三大宗教に数えられる宗教のうちのひとつであり、仏教を信仰する国の多くは中国や日本、台湾、そして東南アジアに多い傾向にあります。

厚生労働省も人生100年時代と言っているように、平均寿命も長くなりますが、病気や、年をとり人はやはりいつかは命が尽きます。永遠に生きるということはありません。
お釈迦様は生老病死についてどのようにこの生きていく中で、苦しみや恐怖を解決できるのかと考えました。

仏陀(お釈迦様)とは、私たち人間の生きる上での苦しみを最も理解し、故にもっともその解決策を知っている存在であり、すべての人が本当の幸せになれる道こそが仏教であると言えます。

日本で広まった仏教

もともとはお釈迦様がインドで開いた宗教ですが、長い年月を経て中国・朝鮮にも広まり、日本に仏教の思想を取り入れたとされているのが聖徳太子だとされています。聖徳太子は自身が制定した「十七条憲法」に仏教を政治の基本精神に据えたため日本仏教の祖と言われております。

その後、奈良時代には学問仏教として「南都六宗(なんとろくしゅう)」と呼ばれる学派が栄え、僧侶はそれぞれの学派を学びました。これらは宗派というより大学の講座のようなもので、一般の人々の信仰とは別に学問として盛んに学ばれ、日本の仏教のこの後の発展に影響を与えるものでした。 ※南都六宗(法相宗・倶舎宗・三論宗・成実宗・華厳宗・律宗)

そして、平安時代に唐に渡った最澄と空海が持ちかえった仏教が民衆に流布される日本の仏教の礎となります。最澄は「円(天台の教理)・戒(戒律)・禅(禅の行法)・密(密教の教え)」を統合した、「四宗合一(ししゅうごういつ)」を基本とする天台宗を開き、空海は本場の密教を伝える真言宗を開きました。

さらに平安時代末期には、戦や地震などの天変地異による疫病や大飢饉が重なったことで、仏陀の入滅後1500年に「仏陀の教えが届かなくなり世の中が乱れる」という末法思想が広がりはじめました。 そのような当時の時代背景もあり、平安時代末期から鎌倉時代にかけて、浄土信仰を主とした「浄土宗」「浄土真宗」「時宗」「融通念仏宗」、座禅によって悟りを開くことを目的とした「臨済宗」「曹洞宗」「黄檗宗」、法華経こそが仏教の真意を説くものだとした「日蓮宗」と、多くの宗派が開かれました。

そのため、同じ仏教でも多くの宗派があり、日本では日本人の僧侶が開いた独自の宗派として信仰されています。それからも鎌倉時代から現代まで様々な出来事がありましたが、永い歴史のなかで時代の変化に対応しながら、仏教が心の拠り所として現代まで絶えることなく脈々と受け継がれております。

各宗派において、教えの主とする経典やご本尊、ご指導も異なっております。
詳しく知りたい方はお手継ぎの菩提寺様にお伺いしてください。